うねる石、美しい海、三年ぶりの福井で石拾い |思い出その百十九|
石拾いの旅|福井県の海岸
2022年11月3日。
16時ごろ。
4つめの海岸。日は暮れて福井の石拾いもここで最後。
この海岸はとても美しい。そして石も美しいことを私は知っている。
思えばいままでどれだけ福井で石拾いをしてきただろう。間違いなく一番多く訪れている。その中で、2番目に好きな海岸がここだ。
とにかく景色が素晴らしく、日が暮れても日中でも、海はきらきらと輝き、ほぼ人がいない。鳥がたくさんいて、心が落ち着く。
石は程よいサイズで拾いやすい。波はそこそこ強いが気をつければ問題ないし、砂浜ではなく石の浜なので思う存分石拾いができる。
美しい。美しいぞ、石。
明らかに駐車場ではない石。
TADAよ、どんな石を拾っているのだろう。
少し、気がかりがある。
それはTADAの石拾いのモチベーションだ。
私はいつも愛知から福井に行くわけだが、TADAにとってはここが地元で庭のようなもの。どれほど新鮮な気持ちで石拾いをしているのか。
家族がいるので普段は石拾いに行っていないだろう。おそらく私が訪れた時のみ、あるいは仕事をサボった時くらいしか石拾いをしていないだろう。
TADAの家で見せてもらった石コレクションはほぼ福井の海の石で構成されており、この海岸か、あと数箇所の福井の海岸のものだ。
石拾いは、同じ場所であってもその時の海の状況や観測者の心のありようによって、石の見え方も拾う石も変わってくる。
とはいえ、TADAは福井で石を拾いすぎている。
初めての石スポットは、
いい石があるのか?どんな海岸だろう?そもそも石はあるのか?
といった石への期待感と探求が心を躍らせる。
私も、地元の三重、愛知の海に2、3回ほど行っているが、どんどん新鮮さが失われている。東京出張のついでに必ずと言っていいほど寄っている石スポットも同様だ。当たり前と言ってしまえばそれまでだが、これは石を拾うものたちにとってはとても重要な問題である。
話は逸れて、私がそう思い込んでいるだけなのだが、石拾いの初期メンバーというものがある。(ない)
周りの数人と、SNS上で繋がる石を拾う方々。
日常では石拾いに賛同してくれる人が滅多にいないので私が妄想上のメンバーとして認識しているにすぎない。せつない。
私より先に石拾いを始めたデザイナーE、TADAも、もちろん含まれる。
384、サラブレッドKは怪しいところだができれば含みたい。
石悪マシューは論外である。
インスタグラムでは、
特に趣向がかなり近い方で、(勝手に思っている)麻烏さん、
近いが、かなり渋めの石もお好きな石好きださん、
この方も近い、石ころころころさん、
あとは福井のTADA同様に石に祝福された方、おそらく青森のひでみんさん(うらやましい)、
瑪瑙と珪化木のマスター(と勝手に思っている)rhythmandikさん、
あとは石蔵さん、kitotoriさん、tacatkoさんなどなど、、
ほかにもたくさんいらっしゃるのだが、その中でも麻烏さんと石好きださんは初期から現在まで意欲的に石拾いをされていて、石拾いマインドはかなり近いと決めつけている。石を拾う方々には、瑪瑙や珪化木、翡翠などを重点的に拾う方もたくさんいる。その場合、もしかしたらいつもの海岸の方が探しやすいのかもしれない。だいたいどの辺りに落ちている可能性が高いとか。そもそも希少性のある石を拾えるスポットはそう多くはない。
一方、私や麻烏さん、石好きださんはおそらくただの石、趣深い石を探し求めている気がする。まだ見ぬ不思議で美しい、侘び寂びを感じる、ああ、石はなんて石なんだ、的な(何を言っている)石を求めているのではないかと思う。どうなんだろうか。
もし同じ趣向を持って石を拾っているならば、同じ海岸に飽きたりはしないのだろうか。あるいは石を拾っていること自体への、突如現れる客観的視点。そこから湧いてくる石拾いへの疑問。虚無感。
いや、書いていて思った。お二人に限ってそれはないのかもしれない。そもそも、お二人とも日本各地のさまざま海岸に訪れている印象があって、特定の石スポットにいつもいくような拾い方はしてないように見える。(あくまでこれは私の想像で、石ストーキングではないと書いておく。想像だとしても怖い。)それに比べて、私は福井が多すぎる。なぜならTADAと福井はセットなのだ。福井が第二の故郷であることはいいことばかりではなく、こんな石の落とし穴があった。
ちなみにXには、宮田珠己さん、azukKiさん、石猫さんがいらっしゃるのだが、こちらの方々は先生だと思っていたり、石スポットなどをいつも教えていただける先輩といったイメージで、メンバーと妄想するには恐れ多い。
インスタの方々も勝手にすみません。石仲間少ないので許してください。
TADAはどうなのだろう。地元福井での石拾い。
福井の海は綺麗だし、スポットの数も多く石も多様なので、愛知の海とはまた違うのだろうか。愛知の海は未だ1箇所しか知らない。また、福井であれば地元にこんな素晴らしい石と海があったのかと常に感動があるのかもしれない。ないのかもしれない。
そもそもTADAはそんなことを考えていないのかもしれない。
いつもの私の行き過ぎた石問答により、石拾いが何かわからなくなっている。
これが雑念である。石雑念。なぜ石を拾うのか、だったら石なんて拾わなくてもいい。
おそらく石好きださんは違う。迷うことなく純粋に石を常に求め続けている。疑うことすらない強い石愛。
麻烏さんもそうだろう。
過去に渡辺先生が全ての石が魅力的だとおっしゃっていたと、宮田さんが言っていた。何度か書いているが私は到底及ばぬその境地。
麻烏さんは、少しだけ、いやひょっとするとかなりそのマインドに近い方なのかもしれない。
何のことだかさっぱりわからない方は、どうか最初の日記から読んで欲しい。面倒。
初めての石拾い、和歌山県串本の海岸 |思い出その一|
私の石雑念。石は好きだ。好きなのだが、雑雑雑念。石雑念。
ああ、石神様。私はこのまま石を拾っていいのでしょうか。
太陽がファー。
ああ、あなたが石神様ですか、、。
違います。
この日最後の海なのに、どうでもいいことを長々と書いてしまった。
この日記のよくないところその1
当時の記憶と今(執筆時)の記憶がごちゃごちゃになっている。
この日記のよくないところその2
話がそれすぎてもはや日記ではなくなっている。
この日記のよくないところその3
時間が経ちすぎて当時の記憶が消えつつある。
この日記のよくないところ4
うんざりするほど、繰り返し同じことを言っている。
この日記のよくないところ5
そもそも何を言っているのかさっぱりわからない。
ころころころ〜。
ころ〜。
緑の石を見つけた。
TADAよ、こんな私とまた石拾いにいってくれるかい。
鳥が、ファーファー。
そろそろ帰りますか。
拾った石はこんな感じ。
なかなかいいじゃないか。
現地で、十二石。
帰り、石を見ながらとぼとぼ歩いていると。不思議な石を見つけた。
石神様、これを持って帰れと。
そういうことですね。
きらきらきら〜。
さよなら。
そしてTADAとらーめんを食べた。
ネギが山盛りの丼ぶりも共に。むしゃむしゃ。
もちろん替え玉もする。
海で拾った石|福井県の海岸
あらためて撮影。
なんだか上品な構成となった。
ちゃっかり瑪瑙も拾ってしまった。無色半透明。
赤と肌色の渦。
薄い灰色のぼこぼこした石。不思議な肌合い。
これだ、これはなんだ。
リトープスみたいな石。ぷくぷく膨らんだようなフォルムはなんなんだ。
鈴カステラのよう。
石に花が咲いたよう。
白と薄茶の線が美しい。
滲んだ赤の線が絶妙なアクセント。
謎の卵のよう。
→いままでに拾ったいろいろな石
これで終わった。福井の石拾い。と思ったら全然終わっていなかった。
今日は福井駅のホテルに泊まる。なぜ。
明日、謎の男が福井に現れる。
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