福岡県の海岸、石拾いの戦い2日目 |思い出その七|

石拾いの旅|福岡県遠見ヶ鼻の海岸

2016年2月6日。

社員旅行2日目。
この日は終日自由行動。昨日の夜から完全に社員旅行感はゼロだ。

デザイナーE、女性デザイナーのOとI、新人M君とT。そして僕の6人。
仲良くレンタカーで出発。

行き先は、九州最北端の岬、遠見ヶ鼻。
デザイナーEが用意周到、本やネットで探してくれていた、本命スポットだ。

着いた。

流線型に削られた崖。あふれる最北端感。風が強い。
崖の下には海があるようだが、どうやって降りるのだろうか。
崖の淵から見下ろすと、結構な高さでかなり怖い。
みんな、九州最北端の雰囲気にテンションが上がり、パシャパシャと写真を撮っていた。
とその時、異変に気づいた。

あれ?デザイナーIは?
どこどこ。

え。

いない。
でも降りる場所なんてないよ。
え。

Iは線の細い女性のデザイナーだ。
まさか。風に吹き飛ばされてそのまま崖の、、。

みんなの頭にちらりと過った大惨事。

いやいやいやいや、
いや
でも。

恐る恐る崖の下を見てみると。

スタスタスター。と海岸を歩くデザイナーI。

えー!!

どういうこっちゃ。
瞬間移動か。ジャンパーか。

デザイナーIがあっちあっちと指を指す。
その方角に足を進めると、海岸まで降りられるように(多分そうだと思う)崖の一部が削られている。

ちょうど、崖に沿うように坂があるのだ。

ここを、、。下っただと?
なかなかの急斜面で、足を滑らせたらまじアウト。

しかしこれもいい石を拾うため。

へっぴり腰でずらりと並んで坂を下るデザイナーたち。
怖い怖い。

なんとか全員無事に、海岸まで降りることに成功。
お尻をつきながら、坂をずりずり下ったものだから、黄土色の土がいっぱいついていた。

何とも不思議で壮大な崖の風景。

地層の流線形状が、かっこいい。

早速みんな拾い始めた。
どれどれ、僕も拾いますか。

昨日の志賀島は正直、普通の石だった。
種類が少なく、グレーっぽい石が海岸を埋め尽くす光景は、わくわくしない。
拾っている最中に、無数の石を見渡してこう思うのだ。「ああ、一体これは何やってるんだろう。」と、、。

しかし!
遠見ヶ鼻は違った!砂浜ベースに色とりどりの石が程よく散らばる!荒波により程よく磨かれている!
石拾いの一定基準を完全に満たしている!
ここぞとばかり、みんな夢中で石を拾っている。

おお。
石拾い!石拾い!負けるものか!
戦いは既に始まっていた。

流線地形の窪みの水たまりに石がころころあったりする。
うーん、心にグッとくる何かがある。

新人M君一服中。
「良い歳こいたデザイナーどもが石拾いなんかしやがって、やれやれだぜー。」

君もまたすぐ拾うんだろうが。
そのレジ袋の中身見せなさいよ。

こんな魅力的造形も。
「この穴でゆっくり寝てみたいね。」とデザイナーE。

ええ、寝ていなさい。その間に素晴らしい石達を拾ってやるから!
いつもの穏やかな石拾いの心はどこへやら。闘争心全開での石拾い。

ゴゴゴゴゴ。

ちょっと心を落ち着けよう。

岩場はでこぼこしたり、先ほどの流線型だったり。本当に不思議な地形で実におもしろい。

、、、、、。

てな感じで石拾い終了。

晩ご飯の為に博多にもどることに。

みなさん石拾いおつかれさま〜。
おいしいおいしい新鮮魚の晩ご飯。
うにょうにょ動くイカの刺身をいただく。

さしみさしみー。


海で拾った石|福岡県遠見ヶ鼻の海岸

さてさて拾った石はどうか。
家に持ち帰り、洗って乾かし、並べてみると、なんか地味。
水に濡れていた時は色とりどりに輝いていた石達も、乾くと色の沈んだ地味目の石に早変わり。
うぐぐ。
おまえ石拾い何回目だ。こんな初歩的な石拾いの常識を忘れるなんて。
初めての九州の石拾い、大人数の石拾いに、完全に浮かれていた。
石の聖人、石聖への道はほど遠いのであった。。

まあ楽しかったから、いいか。

→いままでに拾ったいろいろな石

それではみなさんごきげんよう。

次回へつづく、思い出その八は、
隠された聖地、福井で開眼!!強敵デザイナーTADA!


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