いい石ころは突然に、空は晴れもう夕暮れ三重三重三重の海岸で石拾い幸あれ ｜思い出その百三十の二｜
２０２３年５月２６日。
どこやどこやここはどこや。
ここは三重や。
そして隣にはANDO。
ANDOの車に乗っている。
二箇所目の海岸。さっきの海岸で石を拾っていないのか。全くわからず次の海岸へ向かっている。
どよどよどんより。
石の修行はどこまでも。
誰に頼まれたわけでもなく
勝手に始めた石修行。
頼まれたのは平たい石。
平たい石はどこにある。
ANDOはなぜ石を拾いにきているのか、ぶつぶつ言いながら運転している。
そして海岸についた。
石拾いの旅｜三重県の海岸２
少し晴れてきた。
かつては石悪マシュー、先日は石好きださんと訪れた海岸。
平たい石はあるのだろうか。
平たい石よーい。
よーいよーいよーい、
よーいよーい、
よーい。
ない。
平たい石というのは、なかなか探すのが難しいものだ。
この無限モノクロ海岸で、ひたすら探す平たい石。
頭がおかしくなりそうだが、
そうも言っていられない。
ANDOはどこだ、
また、ベージュ・グレージュを探す中で、黒っぽいグレーが多いのも悩ましいところ。
ANDOOOOOOOOOOO
ANDO
あれ
いた。ANDOも石を探す。
ころころころ〜。
ふらふら。
ふらふらふらふら。
ANDOが何かを見つけたようだ。
パン。
パン！？
ほぼパンな石。サイズ感もパン。なかなか大きい。
そしてなんだこの存在感は。
ほかのグレーな石とは似つかない手触り、肌あい、色も明るい黄土色だ。
この石に何があった、そしてANDOはこの不思議な石を軽々と拾ってみせた。
なんだなんだ。
平たい石ではないが、特別感がある。
やるなANDO。
やるやないか。
まさかANDOに先を越されるとは。
これだから石拾いは何が起こるかわからない。
そして石拾い歴は何の意味もなさない。
初回でも100回目でも、平等に訪れる奇跡の石との出会い。
なんなら拾えば拾うほどその確率は下がっているようにすら思える。
なぜなのかはわからないが、
これがきっと石拾いの初心というものなのだろう。（これは何度も私が言っているだけ）
海で拾った石｜三重県の海岸１
拾った石はこんな感じ。
十二石にしてみた。
なかなかええやないか。
でも、平たい石は？ 任務を忘れてないか。
ありました。
なんとかこれだけ見つけることができた。
小さいのはおまけ。
またしてもついでに拾った石。
しぶい。
平たい石。ただグレーなので違う。
しゃしゃしゃっと鉛筆をねかせて描いたような線。
しゃしゃしゃ石と名付けよう。
そろそろ帰りますか。
日も暮れるよ。
ありがとうANDO。
パンの石はパンサイズで大きすぎたので放置してきた。
そよなら三重。
海で拾った石｜三重県の海岸２
あらためて、拾った石。
地味だ、地味だよ平たい石たち。
積めるよ。
十二石。
モノクロの世界が美しい。
ぼやぼやと眺める。
至福の時。
石世界に没頭し、
あの海岸に想いを馳せる。
よきかな。
ざざざん。ざん。
ころころこ〜。
次回は完全に初心を思い出すための石拾い。
青森前の精神統一。
ごきげんよう。
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